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統制環境の概要
組織の気風
統制環境は、組織が保有する価値基準及び組織の基本的な人事、職務の制度等を総称する概念です。
組織の気風とは、一般に当該組織に見られる意識やそれに基づく行動、及び当該組織に固有の強みや特徴をいいます。組織の気風は、組織の最高責任者の意向や姿勢を反映したものとなることが多くなります。組織が保有する価値基準や基本的な制度等は、組織独自の意識や行動を規定し、組織内の者の内部統制に対する考え方に影響を与えます。
統制環境は基本的ベース
内部統制に関するすべての基本的ベースになるのが、組織の気風を決定する『統制環境』です。
財務報告の信頼性に無関心であったり、規程・規則にルーズな社風では、有効な内部統制など築けるはずもありません。この社風は、特に企業のトップである、経営者の影響を受けることが多く、経営者が財務報告の信頼性に無関心で、規程・規則を無視する行動をとれば、会社全体に悪影響が及びます。
有効な内部統制の構築には、経営者自ら先頭に立ち、これを重視し財務報告の基本方針を明確に示し、必要な人材を確保・配置し、上位レベルの規程・責任・権限体系などを整備しなければなりません。
こうした環境が適正に整備されていることではじめて、内部統制に関する他の基本的要素を運用できるだけの環境が整えられたということになります。これが、統制環境が他の基本的要素のベースになっているという所以です。
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