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活用方法
活用させるには
マニュアルは完成したら終わりではなく、マニュアルの完成はスタートであり、ここからが長い戦いの始まりだとも言えます。なぜなら、いくら内容の充実したマニュアルが完成しても、それを活用させ根付かせなければ、『無い』と同じだからです。
今までは、相手が良き理解者であったり、現場からは意見を聞く程度でしたが、今度はマニュアル通りに現場の人達に、動いてもらうようにしなければなりません。完成マニュアルを各部門に配布して、「この通りにやって下さい」と言っただけでは、数ヶ月後の調査で棚の奥から埃の被ったマニュアルが出てくる結果となってしまいます。
広報活動
上記したようにマニュアルを作成し各部署に渡しただけでは、活用されることはありません。実際に使用する現場の人達がその存在を知らせなければなりません。マニュアルを作るまでは、プロジェクトチームが集結されるが、完成した途端に解散してしまうケースはよくあります。マニュアルは作ることが目的ではなく、それを活用されて結果を出すことが目的です。
そこで、広報活動が必要になってきますが、別に広報推進部隊として人を集結することもありますが、通常作成委員会がそのまま推進活動に移ります。また、そうしたほうがマニュアルの内容を知り尽くしていますし、自分の作ったものですから力も入ります。
広報活動 例
- 社長がマニュアルの重要性を説く
- 最低各部署に一人は推進委員を置き、日々活用を促す
- 社内報・掲示板やメールなどに掲載する
- 勉強会や各会議の開催時に協力を促す
- 浸透度の発表や優秀者の表彰の実施
活用される仕組みづくり
マニュアルは一部の人だけが活用していても意味がなく、それに係る全員がマスターし活用しなければなりません。
『雪印食中毒事件』では、マニュアル通りにバルブの洗浄が行なわれていなかったことも、原因の一つではないかと言われています。多くの人がマニュアル通りに行なっていても、一人でも守らない人がいれば、企業の存続を揺るがす事件へとつながってしまうこともあるのです。
現実には、マニュアルを揃えただけでは、活用されるまでに至らない場合がほとんどです。マニュアルは決して一人歩きしてくれませんので、活用され結果を残すためには、活用される仕組みづくりが必要なのです。
活用仕組み 例
- 新人教育や研修会の教材にする
- 人事考課に取り込む
- 定期的な内部監査項目とする
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