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フローチャート分析

目標・方向性の設定

 『現状の業務フローの把握、問題点の洗出し、改善方法の立案、そして改善実施』という業務改善における一連の流れにおいて、まずフローチャートが利用されるのは現状把握であり、現状のフローチャート作成が行われ、それをもとにフローチャート分析が行われます。

 最初に作成された、フローチャートは現在の状況をそのまま現しているものであり、そこから問題箇所を見つけ出さなければなりませんが、ただ闇雲に問題点を洗い出すのではなく、先ず改善目標や方針を設定した後に、問題点の検討に入るようにします。なぜなら、最初から様々な方向から細かい問題点を取り上げも、重要なものや重要性でないものが混在したり、一貫性のない改善により効果の上がらない業務改善と、なってしまう可能性があるからです。

目標及び方向性を決めない場合

重要なものや重要性でないものが混在する

 例えば、毎日のように発生する問題点と、年3.4回程度しか発生しない問題点が、同等の問題点として扱われてしまう。

一貫性のない改善により効果の上がらない

 例えば、経費精算が遅い原因として『経費帳票の記入量の多さ』を問題点とし帳票設計の改善を行ったが、もう一つの原因である『承認する上長の不在』が改善されずに、経費精算の遅延は全く改善されていない。

業務フローチャート・現状分析

 

全体的(マクロ的)な視点から

 業務改善の目標や方向性が決まったならば、次にマクロ的な視点で問題点を探った後に、ミクロ的な問題点に入るとより効果的な改善となります。

 例えば、『在庫品おける棚卸差異の削減』を目標とした場合、先ずミクロ的な視点から『伝票のチェック体制の強化・在庫棚卸の回数を増やす・担当者替えまたは担当の分離』を行えばある程度の削減は可能となりますが、その前にマクロ的な視点に立ち『差異が多発する商品はどれか・金額的に大きい損失となるのはどれか』などを検討します。その結果、ほとんど移動しない商品や損失額が僅少なものは今までの管理方法とし、差異が多発し損失額が多い商品にのみ、管理方法の精度を上げる対策をとれば、担当者の負担やコストも少なくなり、より効率的で効果的な改善結果が得られます。

 

フローチャート分析手順

①手順その1
業務改善する目標・方向性・項目等を決める

②手順その2
目標・方向性等に沿って、先ずマクロ的な視野に立って現状を把握し、フローチャート全体のバランスや目的との整合性を検討する。
③手順その3
ひとつひとつの作業について問題点を洗い出し、具体的な改善案を検討する

 

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