会社法や金融商品取引法(日本版SOX法)で求められる、内部統制システムの概要・構築(フローチャート・内部監査・文書化等)の解説サイト

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プロジェクトチーム

プロジェクトチームの発足

 内部統制構築には、プロジェクトチームを発足する必要があります。このプロジェクトチームの責任者には、一般にCFO(最高財務責任者)が就く場合が多く、チームの規模としては業種や業態にもよりますが、売上高5,000億円規模ならば専任担当として3人程度で編成されます。

 もちろん専任者は誰でも務まるわけではなく、内部統制構築の成否は、専任者の双肩にかかっているといって過言でもありません。したがって、メンバーの選任は大変重要となります。メンバーのバックグラウンドとしては、J-SOX法が『財務報告書の信頼性確保』を目的としているため、経理の知識は重要となりますが、経理部員ばかり集めても動きが取れなくなってしまう可能性があります。これは内部統制構築には、企業内部のさまざまなリスクを把握し評価しなければならないため、幅広い業務知識が求められるからです。そのため、IT部門や経営企画室などからも選抜することをおすすめします。

内部統制,プロジェクトチーム

 

 新人や経験浅い人材ばかり集めたのでは、作業が進まないのはもちろん、『会社は本気でやる気があるのか』という不満や疑問が生まれてしまいます。逆に、優秀な人材をかき集めようとすれば、各部署から不満の声が噴出する可能性もありますので、バランスの取れた人選が必要となります。

いざ実務、でもその前に

 『統制』という言葉から、現場へのヒアリングなどの際に会社直結の『秘密警察』ではないかとの疑いをかけられたりする場合がありますので、あらかじめ社内報や社内研修等で、社員に繰り返し内部統制の意義や必要性を周知させる必要があります。
 この際には、現場の人間にも分かり易い言葉や、噛み砕いた表現にする努力が必要になります。

 また、トップ(経営者)からのお墨付きが有るのと無いのでは大きく違ってきます。無ければ、担当者は梯子をはずされた格好となり社内で浮いてしまったり、現場の積極的な協力が得られなくなってしまいます。
 そこで、最初の社内研修には経営者に参加してもらったり、中期計画に盛り込むなど、経営者の意向や意気込みを社員全員に伝えることも重要となります。

 

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