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ITのメリット・デメリット

IT活用のメリットとデメリット

 現代の企業活動は、経済のグローバルよる膨大な情報量、競争の激化、人件費の増加等に対応するために、ITの効果的な活用は重要なものとなっており、上場企業のみならず、ある程度の規模を持つ中小企業でも、パソコンが1台も無いという企業は少なくなって来ました。
 ITの最大のメリットとしては、情報を迅速で正確に処理できるところで、これは内部統制システムの構築においても重要な役割を担うツールとして欠かすことの出来ない要素となります。
 その反面、ITを活用する事によるリスク(デメリット)も存在しますので、ITを効果的に活用するには、これらのリスクに対する対応策にも、十分な考慮が求められます。 

IT活用によるメリットとデメリット

メリット デメリット
正確で迅速な処理
企業資源の一元管理
単純ミスの排除
情報伝達が容易(メール等)
データー保存に場所をとらない
システム管理に専門知識を要する
例外的な処理の対応が難しい
情報漏洩(不正コピー、不正アクセス)
ウィルス・停電等によるシステムダウン
多額の設備投資

ITと手作業

 内部統制システムの構築には、ITによる文書化がベースとなりますので、ITの活用が不可欠といえますが、前述したようにITは万能ではなくデメリットも多く存在しますので、それを補うものとして従来の手作業による処理も欠かせません。
 ITのメリットを最大限に活かすためには、マニュアル化された手作業による処理とのバランスよい構築が必要です。

ITの導入,手作業

 

IT化の失敗

 業務のIT化で失敗が多いのが、先駆的にITを導入してしまうケースです。ITは、大量の情報処理や単純ミスの防止には優れていますが、『改善』という作業には不向きといえます。プログラム化して、業務に組み込み走り出させた後に、更なる改善が必要となった場合、プログラムの書き換えやシステム全体の休止などが必要となり、専門家でなければできなかったり、業務全体に大きな影響を及ぼすこととなります。
 ITは決まった作業の繰り返し処理には大変有効ですが、変更や修正には大きな手間が掛かってしまいます。

 IT化を成功させるには、先ず改善業務を手作業で行い、追加改善がある程度で尽くし、効果的な結果が得られたことを確認できてから、導入すべきでしょう。導入を急げば、修正が簡単に行なえず、使いづらいプログラムを使い続けることとなり、そのうち使いづらいプログラムは作業効率を低下させ、仕方なくもとの手作業で業務を行ない始める、という結果を招きかねません。
 ITの導入には、大きなコストが掛かりますので、導入の失敗は企業に大きな負担となります。IT化は万能ではありませんので、その導入には綿密な準備と計画が必要となります。

 

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