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経理規程

経理規程とは

 企業規模が大きくなり、さまざまな考えを持つ人が多数集まり、これらの人達が共同して事業活動を行なう場合には、組織的経営(複数の管理者、行動指針、標準化)が必要となります。この組織的経営を行なうために成文化されたものが、『社内規程』です。

 社内規程は、組織権限や人事労務に関すことなど、かなり広範囲にわたりますが、このうち業務の遂行上の規則を定めた『業務管理(運営)規程』な中で、経理に関する方針・手続き・処理方法などをまとめ、成文化したものが『経理規程』になります。

 

経理規程の体系例

総則・・・目的、会計年度、会計単位、会計責任者
勘定および会計帳簿・・・勘定科目、会計伝票、会計帳簿、保存期間
金銭および資金業務・・・金銭範囲、出納責任者、有価証券の評価
棚卸資産・・・種類、取得価額、管理責任者、棚卸方法
債権・債務・・・売上の計上基準、仕入の計上基準、残高確認
外国為替取引・・・デリバティブ取引、取扱および管理
固定資産・・・種類、取得価額、取得および処分、減価償却
原価計算・・・目的、区分、材料費・労務費・経費の分類・計算
(連結)決算・・・月次決算、中間決算および期末決算手続、決算書類、連結決算範囲
予算管理・・・目的、会計期間、編成・実施・統制手続
内部監査・・・目的、対象、種類、区分、権限など

 

経理規程の目的

内部統制

 経理業務における、不正やミスの発見および防止機能を高め、内部監査機能を盛り込むことで、財務諸表の信頼性および処理効率性を高める。

標準化

 経理業務の詳細を定型化することで効率化を図り、正確な企業情報をタイムリーに収集・分析を行ない提供する。

法令遵守

 経理業務には、多くの関連法令(会社法・企業会計原則・税法・労働法等)を遵守する必要があり、これらの法令に則って、確実に会計処理を行なうため。また、内部監査の基準ともなる。

 

経理関連規程

 会社の成長とともに、業務拡大や組織変更などにより、規程の改訂や新規作成を行いその数も増え管理が難しくなり、重複・矛盾・欠如などの不整合が出てきます。このような状況を防ぐために、規程を体系化(関連付け)する必要があります。

 経理規程に関連する、代表的なものは以下の通りです。

原価計算規程・・・製造業等の原価計算に関する事項
固定資産管理規程・・・有形・無形固定資産の管理方法
予算管理規程・・・予算統制制度に関する事項
棚卸資産管理規程・・・棚卸資産の在庫管理方法
販売管理規程・・・販売業務(事務処理・債権管理等)に関する事項
購買管理規程・・・商品、原材料等の購買業務に関する事項
与信管理規程・・・与信限度額設定および与信管理方法

 

参考:社内規程全体の体系表[社内規程集]

 

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