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経理マニュアル

経理規程とマニュアルの使い分け

 (経理)規程は、一般に基本的なルールを明文化したもので、業務の詳細までは書かれていません。そこで、これを補う役目として細則やマニュアルが作成されます。
 また、規程の改廃については通常、取締役会の決裁が必要であるのに対して、マニュアルの改廃は、担当部署責任者(部長)の決裁で行えますので、改廃の頻度が多い事項や業務の詳細などについては、マニュアルとしてまとめることで、迅速な対応が可能となります。

 このように、規程とマニュアルの記述内容をその性質に応じ使い分けることで、利用する人達にとって、利用し易く、機動的な運用ができるものとなります。

 

経理規程に係るマニュアル 例

勘定科目マニュアル
金銭出納マニュアル
原価計算マニュアル
販売管理業務マニュアル
実地棚卸実施マニュアル
与信管理マニュアル
決算処理マニュアル
連結決算マニュアル

 

勘定科目マニュアル

 勘定科目とは、会社が行なった取引を分類し、それぞれにわかりやすい名称を付けたもので、仕訳を行なう際には必ず使用するものです。
 この勘定科目は、会社の業種・規模・組織などの違いで異なり、当該会社に適合した、勘定科目を予め設定する必要があります。この設定が適正に行なわれていなければ、会社取引が適切に会計数値に反映されないこととなってしまいます。

  また、勘定科目が会社に適合した設定となっていても、仕訳が行なうものが、それに沿って行なわなければ意味が有りません。仕訳担当が必ずしも、会計の知識に精通しているとは限らないですし、経験があると言えども会社が異なれば、勘定科目も異なります。
 これらの問題に対応し、誰でも同じ処理や手続きを行なえるようになるために、勘定科目マニュアルが必要となります。

勘定科目 例

経理マニュアル,経理規程

 

 勘定科目の設定には、通常『財務諸表等規則』や『会社計算規則』に基づいて行なわれるが、これらに拘束されない勘定科目の設定が必要な場合もあります。

金銭出納マニュアル

 出納業務は、現金・手形・小切手などの受入・払出や保管を行なう業務であり、不正が発生し易い業務でもあります。これらの対策として、職務区分・保管方法・チェック方法など明文化した、金銭出納マニュアルが必要とされます。

出納管理ポイント

金銭出納担当と記録担当とを別の担当者にし、牽制機能をもたせる
定期的に担当者の配置転換を行なう
定期的および不定期に残高確認を第三者が行なう
保管場所・保管方法を明確にする
担当者は日々残高確認を行ない、過不足が発生したならばその原因を追究する

 

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