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内部監査
内部監査とは
内部監査とは、業務の効率化・不正の未然防止・事後の速やかな発見を可能にするために、社内に管理体制を設け業務監査(モニタリング)を行う組織機能のことをいいます。
人は他人の目の届かないところでは、良からぬことを考えてしまうのも事実で、経費の水増しに職務怠慢などは典型的なケースであり、これは人間の弱さでもあります。また近年は、コスト削減のもと、正社員が減り大量の臨時雇用者が増え、会社に対する忠誠心や求心力も低下し、事故を起こす可能性は以前より高くなっているといえます。
このような事故を未然に防ぐには、監視機能の役割を果たす機関が必要となります。更に効果的な統制には、監視機能に留まらず業務監査の結果、問題点が見つかれば、改善指導や具体的にどのような改善が必要かなどの提案も必要となります。これらの役割を果たすのが、内部監査(部門)になります。その意味では、内部統制システム構築における、『推進役』としての役割を担っている機関といえます。
役割と機能
- 関連法令の遵守・規程やマニュアルの運用チェック
- 経営目的に沿った施策が効果的に実行されているかの検討・評価・促進
- 各部門間の円滑な業務運営や効率化の促進
- 非効率な手続き・ルール・規程・マニュアル等の改善策をアドバイス
- 内部統制システムの整備・運用状況の検証・評価
時代は、内部監査部門
内部監査(部門)は今まで、どちらかというとあまり『陽の当たらない』部門だったといえます。理由としては、社内の者であっても部外者から、自分の仕事を監査されるということに違和感や抵抗があるのと、利益を生まない部門と考えられてしまうからです。コスト削減となれば、その対象の一番手となってしまいます。
しかし内部統制が義務づけられた今後は、内部統制の最終責任を負う経営者、改正によりその権限や責任が強化された監査役、内部統制監査報告書を作成する監査法人など、これらの人達にとって内部監査部門は、効果的な構築や監査を行うための実働部隊として、大変重要な機関になってきます。